宮城県の紅葉シーズンでは観光名所となっている、松島の『円通院紅葉ライトアップ』。
以前、この『円通院』の秋の紅葉シーズン以外の魅力【夏編】を書かせていただきました。
夏でも木陰が多く涼しげだった円通院。
夏は鮮やかな緑、秋は華やかな紅葉と自然の色彩だけで美しい演出を魅せてくれますが、もみじは落葉樹なので、紅葉が終わると散ってしまいます。
もみじの葉が散った後、枝のみになった木だけが残るの冬の円通院って・・・
どんな景色をしているんだろう?
やっぱりちょっと侘びしい雰囲気になっちゃうのかな??
なんだか、冬の円通院も気になる・・・
もしかしたら雪化粧をした円通院を見られるかもしれないし、冬の円通院にも行ってみよう!
と思い、雪が降ったら訪れることにしました。
が・・・・・。
残念ながら雪は積もっていなかった。けれど・・
2020年2月のある日、雪がたくさん降ったので「よし!雪の円通院を観に行こう!」と、再び松島・円通院に訪れることに。
この冬の宮城県はなかなか積もるほどの雪が降らず、待ちに待った感じでした。
ところがところが、雪が降った翌日のこの日はとても天気が良くて、円通院に着くころにはけっこう雪がなくなってしまってたんです。
ですが、落葉した円通院の景色は冬にしか見られないので貴重ですね。
それに、紅葉シーズン以外の円通院の拝観料は平日・週末とも大人300円とリーズナブルなので行かない理由はないかな、と。
冬の円通院は冬木姿の凛とした佇まいが印象的だった
七福神庭園
まずは入り口を入ってすぐの七福神庭園。
秋の紅葉では華やかに色付くもみじの木はすっかり冬木姿になっていましたが、葉っぱがない分、円通院内の奥の方まで見渡せるほど視界が広くなり、明るく見えて寂しい感じはありませんでした。
むしろ木々ひとつひとつが、その場所に凛と佇んでいる姿が印象に残っています。
三慧殿に続く小路

撮影スポットとして人気の、丸窓があるベンチ。
夏、秋ではもみじの葉でうっそうとしていたこの場所は、枝に囲まれていました。
これはこれで雰囲気がありますね。
明るい色の服を着て写真を撮ったら映えそう。
秋には紅葉のトンネルとなる三慧殿へと続くスポットは、陽射しがいい感じに小路や苔を照らしていました。
そういえば、冬でも苔ってちゃんと緑色なんだなぁと思ってしまいました(笑)
この苔たちが、円通院に色を持たせているような気がします。
苔は円通院全体に広がっていて、雪の白と苔の緑のコントラストもいい感じです。
東屋付近は日陰が多く雪がけっこう残っていました
三慧殿
宮城・仙台藩主である伊達政宗。
その政宗の孫・伊達光宗公の霊廟(れいびょう)が安置されている三慧殿。
三慧殿の背にそびえる木々が茶色味が多いからか、より静寂さを感じます。
遠目にも光宗公の姿が確認できましたが、少し寂しげに見えました。
茶・緑・白と落ち着いた色彩の景色の中にひときわ目立っていたのが霊廟の金色。
ライトアップの影響もあり、いつもより輝いて見えたのと、霊廟に描かれている西洋模様もはっきりと見ることができ、その細かい描写に改めて感動のため息が漏れました。
遠目には寂しげに見えた光宗公でしたが、近くで見るとやはり凛々しかった。
心字池

紅葉シーズンには『鏡池』と呼ばれ、地上の紅葉と池に映った『逆さ紅葉』を鑑賞することができる人気スポット、心字池。
冬時期は、まるですりガラスのように一面が氷におおわれていました!
いつも木そのものを映し出す池がこの時期だけ映していたのは、木のシルエット。
この日の気温は5℃なかったと思います。
天気が良く、気温が低くないと見られないこの光景。
氷が張った姿も映えスポットですね。
さいごに
できれば雪化粧の円通院が見たかったところですが、それでも他の季節には見られない光景にたくさん出会えることがわかりました。
訪れたのは週末でしたが、寒いのであまり人出がなくゆっくり散策できました。
今度は春に来てみようと思います。